追唱

脳は五感から入ってきた情報を
頭の中で組み立てなおして再生することで、その内容を認識します。

文章を読むときには、実際に声に出さなくても、
頭の中で声にしながら読んでいます。

また、人の話を聞くときにも、頭の中で自然に復唱しています。
この頭の中でもう一度繰り返すことを追唱といいます。

そして、頭の中で思考を言語化しながら考え事をするときにも、
追唱と同じ要領で、頭の中で言葉を声にしています。

コンシャス・チャネルのもっとも基本的なスタイルは、
この要領でひらめいた思考を言語化することです。

感じ取って言語化する

つまり言語化によるチャネリングは、まず何かを感じ取り、
次に言語化するというふたつのステップで成り立っています。

もちろん言語化自体は自然にできることですから、
通常は、このふたつのステップを別々のものとして実感することはありません。

しかし、言葉ではないものを感じ取って、
それを自分で言語化しているのだと知っておくことは重要です。

これを知っていれば、チャネリングは
自分で制御可能なものなのだということが理解できるでしょう。

言葉は誰もが身に着けている

チャネリングは何も言葉に限ったものではありません。

しかし、耳が聞こえて口が利ける人なら、
たいてい誰でも言葉を自然に身に着けています。

これが映像だったり音楽だったりすると、
誰でも自然に身に着けているというわけにはいきません。

これが、言語化がチャネリングにおける
最も基本的なスタイルである理由のひとつです。

音読は言語化の訓練

言語化の訓練にはいろいろなものがありますが、
最も基本的で効果的なものは、文章の音読です。

幸いにも、現代の日本人であれば、たいてい義務教育課程で
この訓練をしたことがあるでしょう。

古い時代には、読経や祝詞の奏上、聖書の朗読などによって
この訓練をしていました。これらのことには、もちろんいろいろな
宗教的な意味もあるでしょうが、言語化の訓練にもなっていたわけです。

脳には汎化作用というのがあって、ある能力を訓練していって
あるレベルに達すると、脳が活性化して応用が効くようになります。

なので、言語化の訓練のために
必ずしもあらゆる種類の文章を音読する必要はありません。

言語化の制御

しかし、現代人は得てして頭でっかちです。
ブレーキの壊れた暴走機関車の如く、思考は常にぐるぐる巡っています。

チャネリングを制御するためには、なにより言語化を制御しなくてはなりません。
つまり、言語化にいつでもブレーキを掛けられる必要があります。

もちろん、無念無想になってはチャネリングもありませんから、
思考力そのものを捨て去る必要はまったくありません。

言語化を止めるということは、言語化される以前の感覚的な思考を
そのまま感じるということです。

言語化のスイッチを意識的に入れたり切ったりできるようになれば、
チャネリングを意識的に制御できるようになります。