視覚を例にとると、赤ちゃんは最初に相手の目を識別します。
これは視覚のシステムに組み込まれた本能です。
赤ちゃんは、たとえ眼球が機能していても
最初は視覚情報を理解できないので、それ以外はほとんど
真っ白な光の洪水が見えるだけです。
次に目を、たよりにしてだんだんと顔を識別できるようになります。
見慣れた母親の顔は、本能が満たされた心地よい感覚と結びついて、
赤ちゃんに安心感をもたらします。
見慣れない他人の顔は、そうした感覚と結びつかないので、
人の顔を区別できるようになっていきます。
もし自我がこうした情報の選別をしてくれないと、
赤ちゃんは、いつまでたっても何かを認識できるようにはなりません。
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